この感情は失恋に似てる
ちょっと昔話。
とある大型タイトルの発表会があったときに、ちょうど立ち上げたばかりの私が携わっている媒体は呼ばれなかった。理由はわかんない。発表会をやることを業界の仲間から聞かされて、もしかしたらこちらが見落としているのではないかと慌てて連絡をしたら、
「発表会をやることは事実だが詳細は教えられない。ご連絡を差し上げていないのは、すなわちそういう意味だととらえてください」
と、つめたく言われたのを覚えている。
その後、発表会終了後に届いたリリースを記事に起こすときの悔しさといったら……。その日の帰り道、あまりの悔しさに泣きながら帰ったのを覚えている。“いいおっさんが悔し涙とかワロス”と自分でも思うが、あのどんよりとしつつどこにもぶつけられない感情の大きさは、今でも克明に覚えている。
「実績のない媒体なんぞ呼ぶわけねーだろ、身の程を知れ」というメーカー側の思考も理解できるが、あのときは納得はできなかった。今でもしていない。島本和彦的にいうと、「わかってはいるが、わかるわけにはいかん!!」という感じか……ちょっと違うな。
まあ、その大きなぶつけるとことがよく分からない感情を糧に、私はその媒体を影響力あるものにしようといろいろ画策した訳だが、それはまた別の話。
なんでそんな昔話を思い出したのかというと、ある大型タイトルのイベント後追い記事で、その(メーカー側の)扱いに如実な差を感じたから。そのタイトルをプッシュしてた媒体は他にもっとあるのに、素材をもらえたのは限られた媒体のみ。メーカーがどこを取り込みたいのかよく見える。
でも、そのタイトルをずっとプッシュしてて今回ハブられた媒体の担当者たちはどんな想いをしているんだろう。もちろん、限られたリソースを効果的に活用しなければならないメーカー側の事情もよく分かる。てか、ビジネスだもん、常に選別されるのは当たり前だろう。
そうだとわかっちゃいるんだが……うーん。