GRが好きだ


GRデジタルIIIを先日購入した。

その前に使っていたGRデジタル(初代)は3年間にわたる酷使に耐えてくれたが、その間、数度にわたり銀座サービスセンターの門をくぐるハメになってしまった。それでも使い続けていたのは、GRデジタルのデザインやインターフェースなど、一切合切ひっくるめて使いやすかったからだ。

もともと銀塩時代からGR1を使っていた私にとって、手に取った感触がGRであるというだけで十分な購入対象だったワケで、さらに絵作りが素敵だったのだから言うことはない。高感度は砂嵐のようになって使い物にならないし、クソ遅いRAWファイルなんてあるだけ無駄だったが、それでも使い続けていたのは愛用にたる道具だと手が覚えていたからなのだと思う。


そんなGRの最新機種、GRDIIIをようやく購入した。その前に初(はじめて自分で購入した)のキャノン機となるPowerShotG11を買ったり、ツーリング用に耐衝撃耐水のW90を買ったりもしていたが、やっぱりGRじゃなきゃダメだった。

G11については以前書いた通り。非常に使いでのあるカメラで、これがあれば一眼レフが無くても十分取材ができる。カメラバックに入っていて、こんなにも安心できるサブカメラは他にちょっとない。

何といってもオートで外さない写りはありがたい。しかも、マニュアルでも撮れるのだ。ちょっと薄暗いところでどうしても撮らなければならないとき、オートでの露出が不安なときには手であわせたほうが早い。そういう、やりたいことに十分ついてきてくれる素敵な機種だ。

……とはいうものの、どうしてもしっくり来ない。理由をうまく言い表せないのがもどかしいのだが、使っていてたのしくないのだ。正確には、手の中でごろごろさせて気持ちよくない……何を言いたいのか自分でもわからないな。

とにかく、自分の手になじまないというか、いい道具だけれど自分の物には絶対にならないような気がして仕方がなかった。

そういう訳で、いろいろ遠回りしたけれど結局買ってしまったGRDIII。長くつきあえる相棒になってくれると良いのだけれど。